WANT TO と HAVE TO の間にはさまれて

WANT TO と HAVE TO の間にいます

ベトナム勤務5年目

【命の経済】便利な生活と引き換えに失っていくものは、

昨年夏に、どうしてもメルカリで買いたいものがあり、

VPNを経由でないと購入出来ないということで、

仕方がなくVPNを契約しました。

ものは購入出来ましたが、VPNの解約を忘れていました。

 

割と最近、貯まっているメールボックスに、VPNの引き落としメッセージがあり、

解約を忘れていたことに気が付きました。

 

解約しようと思った時にふと、

インターネットラジオradikoNHKらじるらじるなんかを

聴くことが出来るのか、気になってきました。

 

これらは、日本国内向けのサービスのため、その他の場所からのアクセスは不可能です。

 

試してみたら、聴くことが出来る!!

 

社会人になってから、ベトナムへ赴任するまでの11年間、

普段の通勤や、自宅でも何かしらのラジオを聴いていました。

 

海外にいる以上、日本のラジオを聴くことは不可能だろうということで、

ラジオの存在自体も忘れていました。

こんなものは、買ってしまいましたが。。

 

sagamisaganaka.hatenablog.jp

 

日本のラジオが、こちらでも聴けるなんて、夢のようで、生活に彩りが出てきました。

 

ついでに、神奈川に住んでいた時に聴いていた、

米軍放送AFN(American Forces Network) もアプリをダウンロードしたら

こちらも聴けるように。昔、英語の勉強に活用(早すぎてついていけなかった)していたのを思い出しました。

 

海外生活5年目にして、VPNの便利さを知りました。

 

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そんな、VPNの便利さを知ったわけですが、

最近、便利すぎる生活が嫌になってきました。

 

 

厳密には、便利さ快適な生活には、多数の犠牲があってのこと、

という事実を考える機会が増えたということ。

 

 

具体的には、

 

 

 

リモート、オンラインが当たり前になった世界

 

ワタクシの仕事は、リモートワークでは無いものの、ミーティングツールが当たり前に

使われるようになったせいで、ほぼ毎日に近いレベルで親会社とのオンライン会議で

す。時差もあまり考慮してもらえずで、昼休みが無い日も。

そして、絶えずオンライン、仕事から離れられなくなってしまいました。

SNSも便利だけど、色々な種類のものを仕事で使っていると、感覚がおかしくなって

きます。

Teams、Skype、Zalo、WeChat、Line、、、

 

そして、相手から返事を早く求められることもある一方、

ワタクシも同じように思うケースもあり、なんか嫌気がさしているのです。

 

2006年に、10か月ほどオーストラリアで過ごしていた頃は、電子メールと国際電話

(Skypeはあった) だったことを考えると、距離はぐんと近くなり、

本当に人と繋がりやすくなりました。

 

 

インターネットで何でも手に入るようになった

 

ベトナムにいても、転送業者を使えば、日本の大体のものが調達出来ます、当地の

通販も使いやすく、品揃えの悪さを除けば、問題なし。

一方、中国通販で、普通のものから粗悪なものまで、

様々な商品が販売されており、粗悪なものを買ってしまった時、

この商品はなんのために作られたのだろう?と疑問を感じるのです。

資源の無駄なのでは?って位思ってしまいます。

 

 

不便さを解消する商品がいっぱい

 

便利グッズやサービスが、特に日本はたくさんあるわけで、

ネットのレビューを見て、インターネット通販で購入。

当たり前の行動で、便利さを享受してきたわけですが、自分自身で解消するために

頭を使わなくなった気がするのです。

そして、不便さに対する耐性が欠けているような気もします。

 

 

スマホタブレット、PCでも、次々と買い換えないとついていけない世の中

 

オンラインの世界、そして便利さはこれらのツールの存在によって成り立っています。

新商品が登場、新しい機能が追加され、どんどん値段が上がり、長く使おうにも、

アップデートすら出来なくなっていきます。

一生、これが続いていくのかと思うと、気が遠くなってくるのです。

 

電気自動車へのシフト

 

脱炭素の考えのもと、世界的には、BEVへのシフトが進められていますが、

既存の内燃機関の自動車は?

特にリチウムイオン電池を作る時のエネルギーは相当なものと聞いたような、

電気が足りるのか?航続距離の問題は?

 

既に述べたような、スマホのように、アップデート出来なくなれば、

手放さないといけないような、世界になってしまうのか?

 

先が不透明すぎて、ガソリンの車やバイクが好きなワタクシとしては、

憂鬱な気持ちになってしまいます。

 

ちなみに、ベトナムの自動車メーカー、Vinfastは、ガソリン車の生産を中止し、

BEVに絞りました。

同社のバスやタクシー、スクーターが、あちこちで走り回っています。

充電ポートもどんどん増えておりますが、まだあまり売れていないようです。

 

 

 

便利な生活と引き換えに失っていくものは、

温暖化によって、これまでの当たり前がなくなっていく

ことです。

 

 

 

異常気象

 

異常な暑さ、寒くない冬、ゲリラ豪雨

この寒くない冬のせいで、商売には多大な影響が出てきました。

業績が悪い状況で、先行き不透明な、ネガティブな気持ちになってしまいます。

 

そして、当地でも昨年は雨不足で水力発電所が稼働せず、火力発電所が故障しと

電力不足が発生、計画停電が発生しました。

 

電気の需要は益々高まっており、皆が便利さを求めると、

更に電気が足りなくなるのかもしれません。

一方で、この暑さ。ただただ、恐ろしいです。

本日2024/04/30の、ハノイ市の最高気温は、41℃。

 

日本でも、水揚げされる魚の種類が変わったり、山ではツキノワグマ

町にやってきたり。本当にこれまでとは変わっています。

 

 

 

大気汚染

 

ベトナムにいるからですが、たくさんの車やバイクの排気ガス、工場などからの煙、

粉塵等から、ハノイ市の空気の汚さは世界ワースト3入りです、おまけに雨が降って、

雨が目に入るとしみます

公共交通機関が少ない故の問題ですが、バイクも乗ってしまうと便利なもので

ベトナムの人たちの気持ちがよくわかります。

そして、いずれはステップアップして車を購入したい、そんな気持ちも分かって

きます。

ですが、車が増えることで、激しい渋滞に排気ガス、気候変動によるゲリラ豪雨

これこそ、便利さとの引き換えなのではと感じてしまいます。

 

 

 

 

 

 

と、思いつくままに、身勝手なことも含めて、色々と書きましたが、

 

 

会社に行けば、商品を生産、出荷し、お客様が買い、

代金をもらい、コストを支払い、納税し、

ワタクシも最後は給料としてお金をもらい、

家族を養いながら生活しているので、

 

資本主義の世界の中で、便利な生活のために、

異常気象、大気汚染に加担している

のは事実です。

 

 

テクノロジーの進化はすさまじく、

今挙げたような課題も一部は解決出来るのかもしれません。

 

ただし、地球温暖化だけは、便利さを享受した人間が増え続ける限り、

止めることは出来ないことに対して、

 

どうしようもないことであるのに、頭が痛くなり、仕事に対しても、

 

何のために企業活動を行っているのだろう?

資源の無駄なのでは?

そんなに便利でどうするのか?

 

忙しさや不満も相まって、ネガティブな気持ちが続きます。

 

 

 

そんな時に、興味深い記事を見つけました。

 

www3.nhk.or.jp

 

 

ウクライナ侵攻、中東の対立、中国台湾問題等だけでなく、

温暖化に対しても述べられていました。

興味深い内容でしたので、ぜひ読んでみて下さい。

 

 

気になった部分を抜粋します。

 

温暖化は予想よりも加速していて、制御不可能な状況になっているのかもしれません。

ですから2024年は、私たちが乗っている「車」がどんどん道から外れていく年になるでしょう。

「車」に乗っている人たちは、シャンパンを飲み、何が起きているかもわかっていない、そんな状態です。

いますでに制御不能なのではなく、まだ制御は可能ではあります。しかし、徐々に、制御しにくくなっているのだと思います。

 

パンデミックの際は、何も思いませんでしたが、温暖化は加速しているのですね。

ゆでガエルのような、状態なんでしょう。

気が付いた時には、もう手遅れのような。

 

緊急かつ重要なのは、気候変動問題です。今すぐ温室効果ガスの排出削減と炭素回収に取り組まねばなりません。さもないと地球の気温は、1.5度どころか、5度上昇するでしょう。
そうなった時に何が起きるか分かりません。歯止めの効かない変化が起こるかもしれません。したがって、鍵となるのは、二酸化炭素排出量の大幅な削減です。

私が「命の経済」と呼ぶものへの移行、つまり再生可能エネルギー経済の開発、水素の開発、生活スタイルの抜本的な改革です。人々が消費を減らす、修理やリサイクルをするなど、生活を大幅に変えるのです。こうした問題すべてを一つのビジョンに統一し、「命の経済」にまとめることが重要だと主張しています。

例えば日本は現在、GDPの50%以上を「死の経済」によって生み出しています。つまり、化石エネルギー、化学製品、化石由来の輸送、プラスチックを含む化石由来の繊維。日本は世界的なプラスチックの排出国です。人工甘味料、工業型農業もあります。
解決策は、こうした「死の経済」から「命の経済」に移行することです。2060年までに「命の経済」が日本のGDPの70%を占めるようにすることです。すでにこうした目標を掲げている複数の企業があり、それを国家の目標にもするのです。

私たち一人ひとりは「死の経済」由来の製品を一切消費しない、「死の経済」に関わる企業で働かない、資金を回す銀行にお金を預けない、支援する政党に投票しない、一方で「命の経済」を擁護する市民団体や組合に参加するなど、生活のあらゆる側面で取り組むのです。

 

 

ワタクシの職場で作っているものは、「死の経済」に該当します。

 

仕事に追われて追われて、パソコンが無いと落ち着かない位に

なってしまったワタクシから、個人に甘えて、人を大切にしない

親会社に対する不満でもありますが、

 

これだけはハッキリ言えます。

今と同じように、大量生産、大量消費を行っていたら、確実に終わります。

 

このインタビューで気になった言葉、

 

「命の経済」→ 

再生可能エネルギー経済の開発、水素の開発、生活スタイルの抜本的な改革

人々が消費を減らす、修理やリサイクルをするなど、生活を大幅に変える。

 

 

いずれも簡単なことではありません。。。

 

 

便利さ、快適さが上昇し、そしてそのような生活をする人が

増えていくことと引き換えは、

気候変動で今までの生活、常識を失うという、

恐ろしい代償であることは、よく理解出来ました。

 

だからこその、「命の経済」なのだと。

 

今すぐ出来ることはありませんが、とにかく、しっくりきました。

 

時々のブログのテーマにしたいと思います。

 

 

※ブログも、インターネットの世界に存在しており、エネルギーを使っていますね。

 温暖化、考えれば、考えるほど、キリが無い内容です。